2013年07月25日

【あの人12】Y・S君

 あの道しか選ぶことができなかったのか・・・。
彼のうわさは別の学校だったにもかかわらず、中学のころから聞こえてきた。同じ学年なのだが、すごくギターがうまいらしい。高校も別々だったが彼のギターに関する噂はますます大きくなっていた。当然彼も仲間を集めてバンドを組んでいた。
彼のライブを何回か見る機会があったが、確かに速かった。指の動きがものすごく速かった。
彼とは高校3年生の夏祭りの時に一度だけライブを一緒にやった。
その時には学校をサボって彼の家で遊ぶぐらいの仲になっていた。俺の通っていた高校の近くにあったから、ちょっとサボって遊ぶには都合が良かったのだ。
しかし知らせは突然やってきた。
俺とバンドを組んでいたやつが、授業中にもかかわらず廊下から壁越しに教えてくれた。
その授業が終わるのを待って彼の家に行ってみた。そこには彼の同級生が何人か集まっていた。
彼にかける言葉が無かった。ただ彼の使っていたギターから音を出してみただけだった。
あの人は今・・・安らかに眠っているだろうか?

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とりす
なかなか納得できる一枚が撮れなくて四苦八苦してるけど、撮りためた写真をブログでもアップ。


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